「1946年」優勝候補に挙がる“黄金ドラフト世代”/星野仙一、田淵幸一、山本浩二、衣笠祥雄

世代史

阪神  田淵幸一  法大  1532安打474本塁打   打率261

飛距離の長さ、大きく美しい放物線を描くホームランの軌道から「ホームラン・アーチスト(“アーティスト”とホームランを示す“アーチ”を合わせた造語)」と呼ばれていた。落合博満も「本当のホームランバッターは田淵さんと秋山幸二だけ」と認めていた。特に外角球に強かったが、この長打力には田淵の左腕が右腕より3cmあまり長かったことも影響したとされる。これを発見したのは、新人時代に田淵のスーツを仕立てた洋服屋であった。ただし、晩年は、この腕の長さが原因で思うような打撃ができなかったという。

毎年多くの四球を選ぶ選球眼も武器の一つ。通算本塁打474本は歴代11位(2022年シーズン終了時点)の記録であるが、田淵の特筆すべき点として、本塁打1本を打つのに要する打数の少なさが挙げられる。2022年シーズン終了時点で通算300本塁打を記録した選手は44人いるが、田淵の本塁打率(打数を本塁打で割った数字=本塁打1本を打つのに要する打数)は王貞治に次いで2番目に少ない。

広島  山本浩二  法大  2339安打536本塁打  打率290

ミスター赤ヘル」の愛称で知られ、現役時代は広島東洋カープのスター選手として活躍し、引退後は広島監督を2度務め、日本代表監督も務めた。

NPB史上、大卒で500本塁打を達成した唯一の人物であり、セ・リーグ初の外野手部門のダイヤモンドグラブ賞(現在のゴールデングラブ賞)を受賞し、セ・リーグ最多記録となるダイヤモンドグラブ賞を10回受賞している。日本代表監督としては2013年のワールド・ベースボール・クラシックでベスト4まで導いた。

中日  星野仙一  明大  146勝121敗  防御率360

選手時代のポジションは投手。セ・リーグ初の最多セーブ投手を獲得している。

中日ドラゴンズ阪神タイガース東北楽天ゴールデンイーグルスで監督を務めた。2008年には北京オリンピック野球日本代表の監督も務め、4位まで導いた。2015年より死去まで株式会社楽天野球団取締役副会長を務めた。

愛称は「燃える男」「闘将」「仙(さん・ちゃん)」など。

広島  衣笠祥雄  平安高  2543安打504本塁打 打率270             連続試合出場記録日本記録・世界2位記録、連続フルイニング出場歴代4位、通算安打数歴代5位(通算2543安打は福本豊とタイ)、通算本塁打数歴代7位(通算504本は張本勲とタイ)の記録保持者。赤ヘル打線の主砲として山本浩二と共に1970年代後半から1980年代の広島カープ黄金時代を築き上げる原動力となった選手の一人である。

ロッテ  有藤通世  近大  2157安打348本塁打  打率282

トリプルスリーが狙える程の走攻守三拍子が揃った選手として活躍し、ダイナミックなプレーでファンを沸かせた。同じ三塁手だったが、あまり体格には恵まれていなかった阪神タイガース掛布雅之は、26歳頃のインタビューで憧れる選手がいるか聞かれた際、「僕は有藤さんが好き。あの人みたいに打ちたい、守りたいのが理想なんだけど、あの人は身体が大きい。だからね……」と残念そうに語っている。

キャンプで相部屋になった西村徳文は、有藤が毎日その日学んだこと感じたことをノートに書いているのを見てプロ意識の高さに感銘を受けたという。

ロッテ  山崎裕之  上尾高  2081安打270本塁打  打率265                            高卒1年目からショートでレギュラー出場するもなかなかプロのレベルでは芽は出なかったが、守備位置が二塁手に固定されてレギュラーに定着してからは打撃でもパンチ力を見せ、現役20シーズン中14シーズンで2桁本塁打を記録し、通算で270本塁打を記録した。しかし、規定打席に到達して打率3割を記録したのは1度だけであり、通算打率は.265と決して高くはない。

西鉄  基満男  駒大(中退)  1734安打189本塁打  打率273            基には独自の技術として「ウッドペッカー」がある。西鉄のジム・バーマがしていた、グラブにボールを入れて右拳で叩いて上げるという遊びを真似していたものを、大洋時代に実践したものである。これは二塁手として二遊間のゴロをバックハンドでさばいた時に二塁ベース上の遊撃手に向かって出すバックトスなのだが、グラブそのものを動かすのではなく(グラブの先にひっかかることがある)、グラブを二塁ベースに向けて軽く開口し、拳状にした右手でボールの入ったグラブのポケット部分を裏からトンカチのように叩き、ふわっとしたちょうど良い加減のトスを出すというものである。

コメント

  1. I’m gone to tell my little brother, that he should also
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