「1955年」豪華バッテリーが引っ張る“江川&掛布世代”/江川卓、掛布雅之、達川光男

世代史

甲子園で“怪物”と騒がれ、東京六大学リーグでは法大の4連覇に貢献、前代未聞の大騒動を経て巨人へ入団した江川卓が世代の顔だ。

巨人  江川卓  法大  135勝 72敗  防御率302

高校時代は公式戦でノーヒットノーラン9回、完全試合2回、36イニング連続無安打無失点、県予選合計被安打2での夏の甲子園出場、選抜高等学校野球大会における一大会通算最多奪三振60個および8者連続奪三振、春夏通じた甲子園における奪三振率14.0、東京六大学野球リーグ時代の17完封など、2020年まで破られていなかった数々の記録を作り、「怪物」と呼ばれた。

また、日本プロ野球史上6人目・20世紀最後・昭和最後の投手5冠に輝くなどの実績を残し、1980年代の日本プロ野球、セ・リーグを代表するエースとして活躍した。

阪神  掛布雅之   習志野高校  1656安打 349本塁打  打率292

長距離打者としては小柄な部類に属する掛布は、猛練習による肉体改造と打法の改良に取り組み、強靱な体と長距離打者としての打法を身に付けることで打球をスタンドまで叩き込んだのである。甲子園球場で本塁打を量産するために、左打者にとっては厄介な存在であった浜風と喧嘩するのではなく、逆に利用しようと研究を重ね、逆方向であるレフトスタンドへ本塁打を量産する、独特かつ芸術的な流し打ちを身に付けた。以降、レフトへの本塁打が飛躍的に増え、球界を代表するホームランバッターの一人となった。

広島  達川光男  東洋大  895安打  51本塁打  打率246

野村克也日比野武山下健と並ぶ「ささやき戦術」の使い手として知られている[20]。しかし、野村がバッターの弱味を突いて集中力を奪っていたのに対し、達川のそれは世間話やウソなどで相手の思考を撹乱する、いわば「明るいささやき」であった。

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